ランド・アートのSaype(サイープ)がMoonSwatchの世界を探索
独学のアーティストSaype(サイープ)は、巨大なエフェメラル・アートの地上絵を創作することで有名です。
Swatchとアートの長年にわたる深いつながりやMoonSwatchの世界にインスピレーションを受け、Saype(サイープ)がケニアの首都ナイロビから車で2日の人里離れた砂漠を旅し、砂漠地帯に巨大な2つのフレスコ画を制作しました。
MoonSwatchワールドに再解釈を加えたアート作品で、ビッグな夢を持ち、未知のものを探索し続け、伝統にとらわれない斬新なやり方で果敢に実験してみる気にさせてくれる作品です。
少年の輝かしい夢
月の景色の中で、一人の少年が夜空の広大さに畏怖の念を抱きながら、じっと見上げています。まるで地球の彼方、宇宙の境界の外側に何があるかを探りたがっているかのようです。バックパックと懐中電灯を用意し、宇宙の神秘を解明する探査ミッションに向けて出発する準備が完了です。
絵のサイズ:120m x 50m (6,000m2)。
少女の大胆な夢
不毛の砂漠のキャンバスに一人の少女が、星と宇宙船によって囲まれた地球を描いています。彼女が太陽系や宇宙旅行について精通していることは明らかです。じっと見つめる彼女の視線は、世界、そしてその向こうにあるものすべてを発見しようとしていることを示しています。上から観察すると、少年の懐中電灯の光が少女に当たっていて、あたかも二人の子供が向き合っているかのようです。
絵のサイズ:120m x 60m (7,200m2)。
Saype(サイープ)は、この作品を制作した動機について次のように語っています。
「太古の昔から、世界中の人類が星を見つめてきました。夜になって空を見上げると、私たちはみな童心に帰り、驚嘆します。」 「私のエフェメラル・アートの2つのフレスコ画が伝えてくれるのも、そうしたことでした。時間との関係、そして私たちが残した痕跡との関係を問いかけるのです。そして自分自身のことを表現しようと選んだのがケニアの月面の景色の真ん中でした。とても現実離れした場所なので、人として目印を失うほどでした。」 「SwatchとOmegaのコラボレーションは、宇宙の夢の物語、夕暮れ時にはとても近くにあるかのように思えるこの宇宙を旅すること、星へと飛んでいくこと、まるで自分が子どもであるかのように遊ぶこと、そうした夢の物語です。」
— Saype
新しい芸術的アプローチのパイオニア、Saype(サイープ)
独学の現代アーティスト、Saype(サイープ)は、芝の上に巨大な絵を創作するランド・アートの先駆者として有名です。
ランド・アートを始める前には元々、グラフィティを描くアーティストだったSaype(サイープ)は、このランド・アートを通じて「自然にインパクトを与えずに、人々にインパクトを与える」ことを目指しています。そのため、彼はすべてのインスタレーション作品に、自分で開発した特別な塗料を使用しています。この塗料や、ペインティングに使うために特別に改造されたツール、そして巨大な絵画作品の創作プロセスが、3年以上にわたる試行錯誤を経て開発され、改良されてきました。
主にチョークと木炭を使用し、最高で5種類の色合いのグレーを作って、各絵画作品を制作するので、作品は風雨にさらされると最後には消えていく仕組みになっています。
2019年には、Saype(サイープ)は、Forbes(フォーブス)誌からアートと文化のランキング・ベスト30の30位に選ばれています。
制作の舞台裏
MoonSwatchにインスパイアされたSaype(サイープ)の巨大な絵画作品の創作プロセスを、メイキング映像でちょっと覗いてみましょう。
Images © 2023, Saype
Bioceramic MoonSwatch
2022年3月に発売されたBioceramic MoonSwatch Collectionは、月面に達した最初の時計、OMEGA Speedmaster Moonwatchへのオマージュです。Bioceramic MoonSwatch Collectionの11本のモデルの一つ一つが、太陽系の惑星や天体をそれぞれ表わしています。